2年生がはじまって、キャリー(科目の持ち越し)をせずに済んだことの価値の大きさを、ヒシヒシと感じるとともに、1年生の比じゃない膨大な量であるのが察せられるので、劇的な経験が上書きされる前に記録として書いておこうと思います。
まさか1年生から留年の危機にさらされるとは…なかなか甘くありません。
1年生学年末の私の試験の全貌を記します笑
終始バカをさらしていて恥だらけですが!!!タイトルのギャンブルに至るまでの話もまあ長いので、そこだけ気になる人はコチラから
前提知識として1年生の内容や試験の制度ついてが気になる方はコチラ
一学期の借金
私は、一学期の冬の時期にどうしても気持ち的に日本に帰りたくてAnatomy1(解剖学)の試験を残したまま日本に帰ってしまいました。
そうするべきでなかったなと思いつつ、いまの私があのときに戻っても同じ選択をすると思います。笑
(っていうのも大好きな作品の最後のイベントに当たってしまったからなんですが)
日本から戻ってきて一週間ほど猶予はありましたが、勉強に身が入ることはなく、
そのままAnatomy1を二学期に持ち越すことになってしまいました。
二学期はさすがにもう少し頑張らないとまずい、早く帰ってリゾートバイトしたいし、そのためにはキャリーした分を最速で終わらせなくてはと思っていて…試験期間には入る1か月ほど前から試験の夢を見るほどメンタルに来ていました。
いま思えばそのときはやたら心配なだけで勉強自体はできていませんでした。
夏休みにリゾートバイトがしたい
リゾートバイトがしたかったのは、冬に帰国したときにろくにバイトもせず貯金がゼロだった状態で
6月28日の推しのライブに当たってしまったからです(バカみたいですが…笑)
推しのライブ、遠征です。チケット代、札幌までの飛行機代、宿泊代、グッズ代…
貯金がないのに行こうとするなって話なんですが…学生で推しがいる人はわかってくれませんか?笑
なので、ガッツリ稼ぐ必要とその確約欲しさで、リゾートバイトがしたかったんです。
でもリゾートバイトって最短で1か月半くらい。遊びたい日数も確保するともっと必要です。
これをやるには試験をなる早で終わらせなきゃなりません。
なんせ、試験期間は5月中旬からで、8月頭には看護研修のために戻ってこなくてはならない。
つまり、試験を最短で5月中に終わらせても取れる休みは2か月。ハードモードです。
登録したリゾバサイトでは、仕事が決定したらキャンセルはできないというルールがありました。
でも自分は追い込まれればやるタイプだという自負があったので、
「入れちゃえ!!」って気持ちで、6月頭からのリゾートバイトを入れました。
2日前なのに勉強してないよ
ということで、入れてしまったリゾートバイトに間に合わせなきゃというストレスで
試験期間が始まる1か月前くらいから、試験に寝坊する夢とかを見ていましたが…
それと実際に勉強しているかどうかは全然関係なく、ゆるっとちょぴっとしかやれていませんでした。
しかし、キャリーしてしまったAnatomy1は明らかに周りから遅れをとっている事柄だったので
初回の試験に登録していました。
(試験日は試験期間に実施される日程の中から自分で選ぶことができます。試験日は試験開始24時間前までなら変更可です。不合格になった場合は受けなおせますが、各科目3回までの受験で、落ちた日から数日間空けなくてはなりません。)
というのも、Anatomy1に受からないと、二学期のメインであるAnatomy2を受けることすらできないので
なるはやで消化しないとやばいのは明白でした。
だがしかし5日前になってもなかなか本格的に勉強ができてない私…。
普段一緒にいるわけじゃないけど、月一でランチをしていた友達が見かねて声をかけてくれました。
「元気~??ちょっと普通に心配だけど!!」
元気なわけありません。この時点で私は3パートあるうちの1パートが無知でした(一学期に勉強をさぼった)
3パートというのは各パート30個ほどのトピックがあり、各パートから1問ずつランダムで選ばれて、それについて先生に口頭でイチから説明する必要があるんです。
その1パートがノータッチということは、どんなに運が良くても勝算はゼロってことです。
返信は当然、
「いやまじで勉強してなくてやばい」
2日前、共通のPsychologyの試験が終わった後に「一緒に勉強しよ!」と引っ張り出してくれました。
彼女のこの一言がなかったら今の私はここに立ってません。まじで。
踏み込んできてくれたことを本当に感謝してますし、月一で会うようにしていたことに本当に救われました。
ハンガリー医学生の中でよく言われている「試験の延期は基本いいことない」にならって
私は試験は延期せずに2日後に受けるつもりで食らいつきました。
その日は、彼女がくれたまとめノートを使い
ノータッチノー知識だったパートをとりあえずアウトプットしてインプットしてもう一回アウトプット
前日はオールで、残り2パートをひたすらアウトプット…
明け方、彼女に
「筋肉忘れすぎててヤバイ無理かも…受けるだけ偉いって言い聞かせて受けてくる」
ってLINEしてました。それくらい怪しかった。
ちなみにこの日の試験を落とすと、
残ってる科目の日程の関係で、リゾートバイトを含めたもろもろの計画は全倒れです。
出だしは順調…?
といいつつ、先生がとっっっっっっっっっっっっても優しくて無事合格。
5月23日。
私はこの日に物理の試験も入れていて(リゾートバイトに間に合わせるため)
受かった直後から4時間、物理はどちらかというと知識の配点が高かったので
範囲で大事そうなところを日本語で検索してひたすら理解して入れて(MRIのしくみとか)
パソコンでの試験に挑みました。
そしてまさかの合格。難しくはなかったみたいですが、完全にラッキーです。
直前に日本語入れていった知識が大活躍でした。
学期中のボーナスポイントもあいまって、案外余裕のある成績でした。
ということで、初日は出だし好調!これでみんなと残りの試験数は一緒!
試験免除が適応されるかの結果待ちの生物と
来週、Anatomy2とChemistryに受かればリゾートバイトに間に合う!!
このときは本気でそう思っていました。
勉強ができない
その後、せっかくうまくいった流れに乗ろうと、私を救ってくれた彼女と勉強したりで
翌週に備えようとしていたのですが、
3日後くらいに生物で試験免除が取れなかったことが発覚。
免除をとるには勉強不足な自覚はありましたが、一学期に取れてしまっていたので、同じ温度感でいって失敗しました。
他の科目の勉強もなかなかうまくいかない…。
自分のやり方がよくないから友達の言うことを素直に聞いて挑んだ初日。
その成功体験から友達のアドバイスに従おうとするも、なんか実践できず…
疲労感と無気力を引きづったまま登録した試験日が近づきます。
直前詰め込みタイプの私、直前に詰め込むことなく当日を迎えてしまいました。
5月28日。
勉強不足ではあったものの、「試験の延期は基本いいことない」にならい本来のスケジュールのまま
生物とAnatomy2を受けに行くだけ受けてきました。
生物は結果が後日ですが、
当然ながらAnatomyはその場で不合格をもらいます。
そうはいっても2日後に化学があるので勉強しなきゃ…
なのに…
体がだるい…異常に眠い…戦う気力を維持できず、身体が強制シャットダウンされる感覚。
生理前です。
そらそう、ここに至るまでにもかなりストレスをかけていたからか、反動がやばくて無理が効きません。
無理が効かない=直前詰め込みができない
5月30日。
化学もほぼ勉強できないままとりあえず受けることになりました。
それでもまだリゾートバイトを諦めきれない私は、担当さんにわがままを言って他の仕事に振り替えてもらったりをして飛行機も少し延期したりしていました。
その後も生理前のPMS&PMDDに数日振り回されます。
体がだるくて重くてすぐ疲れるし、食後の一瞬以外ずっと眠いし
情緒不安定で小さいことにふりまわされて、やる気も活力も湧いてこない…。
やらなきゃいけないことができない、その勉強できない時間分、「なぜできないのか」に悩む日々です…
事の重大さに気づいていなかった
さすがにこの状態で伸ばした試験に間に合わせられる気がしないものの、
とりあえず受けようの精神で6月4日に生物の2回目を受験。
6月5日。
いま思えば、このときの私は正常な判断すらままならなかったんだと思います。
3回しかチャンスのない試験、化学の2回目をあっさり落ちます。勉強不足ですから当然です。
落ちてはじめて事の重大さに気づきました。
化学、次落ちたら留年だ。
バカなのかな、いやほんとうにつくづくバカ…振り返るのも恥ずかしいくらい…。
さすがにやばいと思い同期2人に電話をして、リゾートバイトを諦めて飛行機を延ばすべきか相談します。
当たり前です、延期するべきです。
しかし冷静な判断力を失っている私は、納得できません。
普段一緒に勉強してるわけじゃないし、私のキャパもわかってないだろうと、素直になれず
もう一人、私と同じようにキャリーしてしまったにもかかわらず既に試験を終わらせていた同期に連絡を取り
「休みなしで最低でも10日はいる」
と言われてここで初めてハッとします。
そうだ…入るのが簡単なだけでここは医学部なんだった…ノリで乗り切れる試験じゃないんだ…
完全に舐めていました。
化学も一学期とはわけが違い、ほぼAnatomyと同じ仕組みです。1年分の範囲の中から3パートそれぞれトピックが選ばれてそれについて説明する。
それでもなんとなくノリで行ける気がしちゃっていました。
当然ながらリゾートバイトは諦めるほかありません。派遣会社からしたらとんでもない迷惑ですが、しょうがない。
1か月近く前から立てていた予定も当然全部白紙です。
だって留年の危機なんですから、それ以上に大事なことなんてありません。
人と同じ努力ができない
普段ノリと勢いで無計画に生きてる人間が、未来の計画を立てちゃうと執着してしまって手放すのが大変で…
しばらくは予定していた前向きな計画が頓挫したショックで無気力でした。
せめてもの救いは、生物が合格したことです。残り2科目…。
もうひとまず焦らなくてよくなったのだから、ゆっくり確実にひとつひとつやっていくしかありません。
が…
周りで同じように試験と向き合っている同期と比べて、ひとつひとつ向き合ってコツコツやる…ができない。
周りの同期に話してみても、「ひとつひとつ地道にやるしかないよ」「コツコツやれば全然間に合う日数だよ」と言われます。
”コツコツやれば”
その前提条件ができない。
なんで??
みんなが堅実に『これだけの時間があれば誰でもできる』と立てる計画が私にはできない。
この問題、実ははじめてじゃないんです。
高3や浪人の時もそう。
さぼってるつもりはないのに、やりたい気持ちはあるのにできない。
自分が欠陥品のように感じてたまりません。
化学での試験回数の無駄遣いから学んで、慎重に延期を重ねて、気づいたときにはあれから2週間。
そのときの私のSNSの悲痛な嘆きがこれです。
6月18日。
人と同じ努力ができない。
自分でもなんでできないのかわかんないの。
怠けてんじゃないの。不可能なの。
高校生の時も、浪人の時も
何度も何度もやってみようと試みてきたけど
結局できないんだ。
それでも、なんのツキなのか
運と勢いだけでここまでこれてしまっていて。
でも運と勢いじゃどうにもならなさそうな試験を前に
またここでぶつかってる。
なんで??誰か教えて。
私は努力が求められる世界は向いていないのかい
別に特別なことを望んでるわけじゃないのに。
ほとんどのみんなが当たり前にできることを、できたいだけなのに。
今読み返すと、正直、
高3浪人の日本であれば医学部の入試を、日本だけでなくハンガリーも含めるなら医学部の勉強を、
乗り越えている人たちの努力水準が高いから
それを望んでる時点できっと特別を望んでるんですけどね…
でも周りがそうだと、どうしても比べてしまうんです。
最悪の事態
この日、6月18日
2回目のAnatomyの試験に落ちます。
そして気持ちも落ちるところまで落ちました。
この時点で化学も2回失敗、Anatomyも2回失敗。
どちらも残すはラスト一回。落ちたら留年です。
ここにきて予想していなかった最悪の事態が判明します。
覚えていますか、冒頭で言ったこと。
私、6月28日の推しのライブに当たってたんです。
6月28日です。
2回目のAnatomyに落ちたのが6月18日(火)
あと10日です。
そしてライブは6月28日(金)夕方に札幌です。
私の取っていた飛行機は乗り換えの都合で1日1本、親に払ってもらっている変更代を最小限にするにはそれしかありません。
つまり、6月28日に成田着じゃ間に合わないんです。
6月27日(木)には成田につかなきゃいけない=6月26日(水)夕方発でしか間に合わない。
実質、1週間しかありません。
でここで試験のルールと日程を確認すると…
6月25日(火)にAnatomyに受かって、6月26日(水)の朝に化学に受かれば
そのまま空港に向かえば理論上は可能。
でも、ですよ。
どっちの科目もラストチャンスなんです、落ちたら留年なんです。
普通、まともな人なら、ライブと留年阻止、天秤にすら載せることなく留年阻止を取りますよね
ライブは諦めるのが筋です。
試験期間はまだ7月上旬まであります。
当然同期にも残り10日でもかけて悔いのないようにしっかり備えた方がいいと言われます。
最初に私に声をかけてくれた彼女も、真剣に私のことを思って
「厳しいこと言うけど、ライブは前から日程わかってたわけで、それに備えなかった(私)が悪いよね」
と釘を刺してくれました。
そりゃあそうです、彼女は何一つ間違ったことを言ってません。
私も正直、ライブはもういいかな、そこまで行く気になれないなと諦めかけていました。
自分のやり方でしかできない
でも…
でも。
この2週間、完全に流れが悪かったんです。
このままの感じで期間を延ばしても同じ失敗を繰り返すイメージしかできませんでした。
試験が始まったころに、ピンチで人を頼ってうまくいった。だからそれ以来、うまくいかなくなったら人を頼って人の意見を素直に取り入れようとした、自分にしては珍しく。
でも、その人の言ったとおりにできない。
だから当然、結果が出るわけはない。
でも信用できない自分を押し殺して採用した意見だからかどこか”自己責任感”が弱い。
アドバイス通りにできない私が悪いのに、”みんながこう言うからこうしたのに”がほんの少しあった。
この2週間のパッとしなさは
完全な自己責任で動けていなかったこと
だと思ったんです。
みんながいう「一つ一つ確実に」って、私はそれがやれたことも、それで結果が出たこともない。
むしろ短期決戦で勢いで大冒険代挑戦で、賭けで。
それでうまくいってしまう成功体験の方がよっぽど多かった。
私に対する「ひとつひとつ確実に頑張ろう」は
そのスタイルの人たちに「2日で受かってこい」ってのと同義で。
それくらい、「無理やん、なにそれ。」なんだよ…
バカなの、バカなのはわかってんの、
運と勢いで乗り切れないならちゃんとやるしかないの、みんなが正しいの。
でもね、できないんだよ、それが。
ああ生きづらい、苦しい。
私のSNS6月18日の投稿より
それを救世主な彼女にぶちまけました。
彼女は、私の言う”みんな”なんて無いよ、みんなそれぞれだよって凄く視野の広いことを返してくれました。
限界が来てた私は、彼女にそう言うことで、「もう自分のやり方でやるから、何も言わないでほしい」と宣言した気分になりました。
彼女、私の二歳下なんですが私よりよっぽど大人ですよね…、自分がちっちゃくて情けない。
とはいえ試験期間も終盤、実は理論上可能なスケジュールは、
人数の枠が満席で、枠が増えない限りそもそもその賭けにでることさえできない状況でした。
と思ったら、私を救ってくれた彼女が、25日の枠を登録していたんです。
彼女は試験期間目いっぱい使う予定でいたので、私が受けるならと快く譲ってくれました。
つくづく彼女のおかげすぎて振り返っていて感謝が止まりません…。
よって、とりあえずその理論上いけるスケジュールを実行するつもりで
一旦、日曜まで本気で勉強してみて
試験日程が変更できるギリギリ月曜の朝に、辞退するか否かを決めることにしました。
悪い流れを変える5日間
もしそのスケジュールで行くなら、どっちにしろ部屋は綺麗にして帰らなきゃいけないから、
落ちた当日、気持ちが落ち着いて勉強できる状態になるまで、部屋中を掃除して入居時のようにピカピカにしました。
それが悪い流れを変えることに一役買って、翌日から5日間とにかく自分に負けないようひたすら勉強しました。
そこからの私のメンタルサポーターは、ライブに一緒に行く予定の日本の大親友です。
気持ちがブレて自分に負けそうになるたびに励ましてもらっていました。
私はもう失敗したときが怖くて、ライブに執着することができなくなってたのですが…
お金は別です。
もしライブに行けなかったら、予約してしまった飛行機代は乗らないのに払わなきゃいけない。
しかも貯金がない状態です。乗れなかった飛行機代のために働かなきゃいけない。
想像するだけでも不毛でその状況に陥りたくない、自分がそんな状態耐えられると思えない。
そんな理由で気持ちを保たせながら
私が逃げても試験は逃げてくれない、逃げてもどうせ超えないと先に進めない壁なんだから、
今辛くても今頑張る方がいいんだと言い聞かせながら
とにかく知識を入れては出してを繰り返して、ずっと「行けるか…?いやダメか…?」を繰り返して居ました。
普通に考えて短期間で繰り返せる量じゃないので、
自分比じゃ勉強したつもりでも、膨大な範囲を前にするたびにあまりの進んでなさに「自分は何をしてたんだろう…」と呆然としていました。
でも正直、Anatomyの勉強にはもういい加減、飽きていました。
というのも膨大なトピック数を、白紙にアウトプットできる状態にしなきゃいけない、それができなくて苦しんでいたわけですが、書くべき内容の方はもう見飽きてるんです。
まっさらから持ってくるのが大変なだけで、見たら「ああこれか」ってなるんです。
もうかれこれ3週間弱それをやってたんです。
(そうはいっても私は同じ時期にテスト勉強をしていた同期の中では間違いなく知識が薄くて勉強不足だったので、単なる飽き性もあると思います。)
覚悟が決まる
6月23日
運命の月曜の朝になろうとしている日曜深夜。
私の中でなにかが吹っ切れました。もう開き直りです。よく言えば諦めに似た覚悟だと思います。
ああもういいや
これで賭けて留年したら
今の私には無理だったってことだ
その愚かな賭けに出てしまったことも含めて
私には必要な勉強だっただけだ。
開き直ろ、もう。
私のSNSの6月23日の投稿より
身の回りの同期たちは、応援してくれていて、一緒に進級したいと思ってくれてるからこそ
「留年回避、堅実に行こう」
でも
「えぇい!!どうにでもなれぃ!!今の私でやるだけやったわ、あとは知らん!!!!!」
の方が ”私らしい” し、自由で好き。
自分の人生だから。
遠回りすることになったらそんときはそんときだな!!
よし!!
私のSNSの6月23日の投稿より
といいつつ、こう思った後にも何度も「いやでも無理かもやめておいた方が…」とは思いました。
そして明くる朝。
親友からふたりとも日常的にみてる占いのリンクが送られてきました。日本で月曜の正午更新、こちらは朝5時です。
1行目
「戦ってきた成果が出る」の赤が出ていました。
しいたけ占い・水瓶座の6/24~週刊占い
もうこれは受けるしかない。
占いなんかで決めるなんて馬鹿らしいかもしれませんが、この際何でもいいんです。
挑む勇気になるなら何でも信じます。
そしてこうなったら、2徹覚悟です。
火曜のAnatomyを受けている間に、化学の試験の試験日変更期限が来ます。
Anatomyの結果待ちなどしていられないんです。
ギリギリまで…
決めてしまえばあとはもうやるだけ。
ひとりだと寝てしまいそうだからと、同期のいる自習室に移動したのですが
同期と比べたときの自分の知識の完成度の低さに自信がなくなったり、把握出来てない部分の量に呆然としたりと
弱音が湧くたびに親友とのLINEに吐き出して、知識を入れてかき消しての繰り返し。
不安な感情に飲み込まれて動けなくなるのを阻止するべく、見飽きたアニメをずっと流していました。
それくらいじゃないと正直気持ちが持たなかったです。
ネガティブな感情が渦巻いてエネルギーを食って脳みそに飛び火してくるくらいなら、
アニメのエモさで感情を満たしておいた方が脳みその動きを邪魔しなかったんです。
Anatomyの試験4時間前のLINEです。
こういうときは本当に時差がありがたいです。こっちの深夜4時でも日本は午前10時ですから。
そうはいっても親友にも日常があるのに、ずっとすぐに返信くれる体制でいてくれたのが愛を感じます…
3分で返信くれてる…
文面にもある通り、神に祈りながらキレてました(笑)
試験15分前まで「怖い怖すぎる」って送ってました。
5分で返してくれてました「そりゃ怖いよな、私も怖い(え)」って。
運命のAnatomy試験
そして迎えたAnatomyの試験3回目。当日の朝。
試験のトピックは会場に入ったらパソコンでランダムに引かれた紙を渡されるのですが…
3つ中2つはよく勉強した範囲だ、よし
が3つ目…最低限は答えれるけど…
最後まで気は抜けません。他の生徒も同時進行だったので、準備時間はしっかり与えられて
よく勉強した2つはありったけを書き出して、もう一つは、そのトピックの最低限覚えたことを書いたあと
足りない気がしたので他のトピックで覚えたことも描いてカサ増ししました。
そして、先生から準備ができたか尋ねられて
書けるだけ書いた私は意を決して首を縦に振り…話し始めました。
説明を終えると先生がいくつか質問をしてきましたが、よく勉強した2つは詰まることなく答えることができたし
かなり順調だったからか、想定していたことも突っ込まれることなく進み…
問題の3つ目も、いくつか答えられなかったものの、先生がやさしくありったけの知識を引き出してくれて
そして最後、苦手なHistologyも運よく得意なスライドで、詰まることなくスラスラ答えることができ…。
先生の優しさと、くじ運の良さで、まさかの5段階評価4をいただきました。大合格です!
思わずその場で涙が溢れて、先生からは「足りない?」と心配されましたが、
まさかまさか!「安心の涙です」って普段出てこない英語で言い訳がスラスラ出てきました。
挑戦して賭けて、よかったああああああ!!!
ここまで残してしまった2科目では、Anatomyの方が先生に寄っては容赦なく厳しかったりと確証がなかったので
ひとつ大山を越えたことで、ありえなかったはずの可能性が見えてきました。
少し自分が満ちた気がしたものの…まだ終わってません。
まだ終わってない
化学は比較的先生が協力的というか、勉強さえすれば通るとは言われていましたが…
正直前日の時点で、まだすべてのトピックには目を通せておらず…。
エッセンシャルリストという絶対描けなきゃいけない構造式一覧があるのですが、
それがそのまま出るというよりは、トピックにあるときに描かされるという感じだったので、
私はトピックを追う方を優先しました。
一晩賭けてひとつひとつ丁寧に、講義のスライドで確認していきました。
明け方4時ごろにやっと一周終わり、さあここからアウトプット!?!?
間に合うわけない。もう手段は選んでいられなかったので、トピックを見ては思い浮かべる形式で2周ほどして
朝になる頃、2徹の弊害、睡魔のご登場です。
もーーーーう本当に気を抜いたら寝てしまう、でもエッセンシャルリスト覚えてないから寝れない。
だって今日こそ落ちたら留年なんです。
後からわかることですがAnatomyは一番大きい科目なので、学校の優しさによる免除が効く可能性がありましたが、化学はありえません。今日落ちたら確定で留年なんです。
聞いてる音楽を口にしながらなんとか意識を保って必死に知識を詰め込みました。
化学は試験の順番が来るまで待ち時間が発生する可能性が高かったので、そこで寝てしまわないためにも
一旦全体を確認して1時間仮眠を取りました。
起きても、まだ寝てしまいそうだし吐き気がして頭はふらふらするし、正直身体は限界でした。
でもまだ覚えてないことがたくさんある!!!!
神頼みするのもおこがましく思えるほどに自信がありませんでした。
豪運発揮の化学
化学の試験は先生に呼ばれてついていくと、ここで座って待っててねと案内されました。
(゚∀゚)キタコレ!!
化学は傾向として、先生が容赦なく切るというよりはできるだけ粘ってくれる科目なので
前半の生徒たちが試験を受けているこの試験前の待ち時間が長いんです。
これは2回失敗して得た知見(?)
このラッキータイムは逃すまいと、エッセンシャルリストの中でも自分的に「これは書けなかったら後悔するな」って思うようなものから描いて描いてアウトプットを繰り返しました。
そして試験に呼ばれます。
3つ、アナログのくじを引きます。
豪運です。3つ中2つ、いままでの2回の試験で引いたことのあるトピックでした。
そしてもう一つは…さっき描けるようにした構造式がメインなトピック!!
とにかく忘れないうちに構造式を書いて。
直しは比較的ちゃんとやっていたので、大体は書けそうでしたが、
いざ書き出してみるとチラホラ知識が抜けてて出てこない…
もう一人の子が目の前で試験を受けている間に準備を進めます。
どうやら前の子がかなり苦戦している…
正直勉強不足な自覚がある私でも、さすがにそれならわかるだろうと思えるような内容が全く答えられていませんでした。
先生が手を変え品を変え引き出そうとしても、なかなか出てこない、先生もため息が混じっていきます。。
一方私は、その子に投げられる質問で脳内で大復習ができました。
残念ながらその子のfailが確定してしまい、いよいよ私の番。
これが吉と出ました。
先生は頑張って引き出そうとしたのに答えられない生徒を担当した直後。ハードルが下がってます。
スラスラ話して、質問に淀みなく答えられる私を見つめる先生の表情がどんどん明るくなります。
私が自信が無かったものも理由を聞かれて一瞬詰まってしまいましたが、先生の上手な引き出し方のおかげで
深夜に詰め込んだ講義のスライドが脳内で検索ヒット!
自分でも驚くほど、スラスラ話すことができました。
例の構造式のトピックは、その構造式を描く以外の質問には誤答してしまいましたが…
こちらも驚きの4をいただきました。大合格パート2です。
まさかのまさか豪運でこのギャンブルに大勝利です!!実感のないまま空港へ。
飛行機が遅れたら詰みなので最後まで気持ちを切らさず…
無事、ライブに参戦できました!!!
おわりに
所要時間1時間、11,000字越えのノンフィクション記事にお付き合いいただきありがとうございました。
これがノンフィクションです、ドラマチックすぎませんか??
自分でも自分の身に起こったことなのが信じられません。
まあ前半の自分があまりに愚かで恥ずかしいのですが…。
なんとかなった今でも、受かった周りの子たちと比べて明らかに勉強不足な自覚は今でも変わりませんし、
ほとんど運で乗り切っているので、自分が2年生でいられるのは奇跡だなと思います。
でも同時に、自分の信じた道を最後まで諦めなかったこと、
大きな賭けであっても逃げずに戦い抜いた度胸が、引き寄せてくれた運かなとも思います。
努力不足ではあるけど、全く努力しなかったらこんな強運は巡ってこなかっただろうという確信があります。
でもやっぱり今、運で2年生にいるので、もう運には甘えられません。
夏休みの宿題的なコツコツは先述した通り超苦手で、
振りかえってみれば、生まれてこの方一度もできたことありませんが…
その週の復習をマメにやるスタイルならまだ可能性がありそうなので
2年生はそっちの方向性で、コツコツやってみようと思います。
コツコツやらないと試験期間に詰むのが明白なほどの分量な予感がしているので、続くかな…、続くといいな。
少なくとも、一年生よりは日々真面目に勉強しようと思います。
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