【ハンガリー医学部】2年生一学期振り返り 難しい?留年は? 24/25年度

ハンガリー医学部

2年生の1学期が終わり…2学期が始まってドタバタしているところなのですが、忘れないうちに1学期の振り返りをしておきたいと思います!
1年生の記事は、一年間まとめて授業と試験で分けたのですが…1学期のことめちゃくちゃ忘れてたんですよね笑

なので今年からは、学期ごとに書いていくつもりです!

2年生一学期(秋学期)

看護研修や夏休みをはさんで、
9月4日から履修登録が始まり、
2年生の一学期は9月9日から始まりました!

毎年ですが、この時期は科目が変わり、使う教室が大きく変わり、慣れないことばかりです。
また、この時期は定番で風邪がはやります笑 みんないろんな国から集まってきて、環境の変化もあるのでこればかりは毎年ありますね…。

2年生はいよいよ本格的に基礎医学という感じの科目で、素直に内容に興味をもてるものが増えてきました!うれしい(笑)

必修科目一覧

  • Head,Neck and Neuroanatomy lecture_神経解剖学
  •  Dissection practice
  •  Histology of Head,Neck and Neuroanatomy
  • Biochemistry(lecture & practice)_生化学
  • Physiology(lecture &practice)_生理学
  • Medical Sociology_医療社会学
  • Hungarian_ハンガリー語

なんと!1年生のときにあんなにずらりとあった科目がシンプルに統合されました!
科目数の少なさで言えば、2年生が一番とよく話に聞きます
授業スケジュール的にはかなり余裕はありますが、その分一科目が重いです。

1年生の授業に関する記事はコチラ

Neuroanatomy(以後ニューロ)は今学期のみ、なので最終試験も今学期。
これに受からないと次の免疫学の試験を受けることができません。
Biochemistry(以後バイケミ)、Physiology(以後フィジオ)は来学期もあって、最終試験は学年末になります。

各科目の内容

Head,Neck and Neuroanatomy_神経解剖学

1年生では首から下の解剖学を学びましたが、今度は首から上の解剖学です。

顔の筋肉や血管に関しては1年生の頃と比べてそこまで大差はないのですが、円柱型で認識できた体幹や四肢に比べて、球体なのがイメージのしずらいと感じました。

また、頭の解剖学って胴体に比べて家庭医学的な予備知識が全然ないことを痛感。新しいことだらけでした。

あとで試験期間のところでも話そうと思うのですが、
主に脳を中心とした神経系、生で見てもただの白い塊で、役割や繋がりが目で見ただけじゃわからないんですよね。
それが骨格筋や内臓との大きな違いであり、難しいところだったように思います。

Dissection,Histologyも形式自体は1年生と同様にどちらも少人数クラスで、Dissectionでは実際の検体を見て勉強し、Histologyでは顕微鏡を使って組織を細かい視点で学びます。

学期中の試験もほとんど1年生と同じですが、回数が変わって、口頭試問の試験が2回、パソコンでの筆記試験が1回でした。これで最低限の成績が取れないと、試験期間に受ける試験でEntrance partという事前試験みたいなものが増えます。これも1年生と同様です。

Biochemistry_生化学

身体の中で起きている化学反応を分子レベルで理解する科目です。

たとえば高校生物でやるような解糖系(glycolysis)、クエン酸回路(TCAcycle)の反応を化学式が描けるレベルで勉強していきます。lectureは90分が週2回、practiceの授業では実験をします。

学期の最初に、先生が見せてくれたのですが…

どうやら学ぶ反応は全部つながっているらしく、1年間で↑これ全部覚えるとのこと笑

まだ途中でよくわかっていないので、科目自体への感想や印象は二学期の記事で語ります!

学期中に3回筆記の試験があり、3回の平均が65%を超えると冬の試験期間の試験が免除になります。筆記試験は20問の選択問題と、4問の筆記問題です。

私は、勉強不足で免除取れませんでした…(-_-;)

Physiology_生理学

身体の「仕組み」を理解する科目です。

血圧がどうやって調整されてるのか、栄養はそれぞれどうやって吸収されるのか、といった感じです。lectureは90分が週2回、practiceでは心電図を取ったり少し物理っぽい実験をします。

ひとつ前のバイケミが分子レベルの話である一方で、こっちは少し大きめな見方で解剖学寄りです。

学期中に3回のペーパーテストがあり、23問の選択形式です。合計で63%くらいとれると試験期間の試験が免除になります。

こっちは無事、免除取れました!

ただ科目全体としてはまだまだ勉強不足で語れるほどつかめてないので、バイケミ同様に来学期の振り返り記事にてまた紹介します!

Medical Sociology_医療社会学

1年生でいうところのPsychology_心理学と同じ位置づけの科目です。

週1、少人数クラスで社会学の講義があります。数人でテーマを選んでプレゼンをする必要があります。

学期中に2回試験があり、授業時間に受けるのですが自分の端末でウェブ上で受けるので若干チートが暗黙の了解みたいになりかけています…

それをさておいても、試験自体は常識力問題もチラホラあって、軽くスライドを見ておけばそんなに難しくないですし、プレゼンも私たちの先生はみんなに最高評価をくれていました。

基本、落とす心配はないです。

Hungarian_ハンガリー語

ハンガリー語も3学期目にして、医療以外の一般的なハンガリー語は終了のようで…

え!ぜんっぜん聞き取れないし喋れないんですけども!って気持ちです。笑

学期中のミニテストと2回ある口頭試験で成績が決まります。
ですが成績のつけ方が先生によってかなり変わるんですね…私のクラスの先生、ちょっと変な方向に厳しい人で、まさかの学期末の口頭試験で落とされてしまいました…(-_-;)

それなりにやっていた自負があったので、落とされるほどとはとても思えずかなり不服でしたが、特に追加で勉強せずとも試験期間の試験では問題なく受かったので安心しました。

なんなら、試験の担当の先生が知り合いで、「なんであなたがいるの!あなたできるじゃない!」って言われました。

周りの子たちは、私のクラスの子たちは当たり前に覚えている単語も覚えていないような人たちばっかりだったので、やっぱりなんで落とされたのか納得はいってません笑

その他選択科目

体育(クラッシックバレエ)

体育は、5年生までに2学期分の単位を取る必要があるのですが、

クラッシックバレエを見つけたのでやってみました!ヨーロッパらしいですよね!笑

小さいころにモダンバレエをやっていたので、経験者ではあるのですが、物心つく前になにもわからず見よう見まねでやっていただけだったので、先生が丁寧に解説しながら教えてくれるのが新鮮で、大人になってからの習い事って楽しそう!って気持ちにさせられました。

なにか靴や道具を買う必要などもなく、ヨガパンツをはいて受けていました。暗黙の了解なのか女子しかいませんでしたが別に男性でも受けることはできるはず…

中国語入門編

同期に、中国籍だけど高校大学と日本で日本語もネイティブと遜色ないひとがいるんですが、
夏の看護研修をその同期と受けていたので、なんとなくのノリで取ってみました。

四つの声調とか、あいさつで名前を聞いたりとかを学びました。
英語で学ぶコースではありますが、ハンガリー人が一番多くて、ハンガリー人基準の進度なので、漢字の書き方に不便のない日本人にはおいしい科目だと思いました。

ただ出席はまあまあ厳しめで、4回以上休むともう授業に参加することができないので、どんどん参加人数は減っていきました。最終的に15人くらいの少人数クラスでした。

意味や発音と表現さえ授業中に覚えてしまえば、医学部の勉強があっても特別大きな影響はないんじゃないかなと思っています。

学期に2回の筆記テストと、学期末に口頭試験がありました!最高評価もらえたので取ってよかったと思ってます笑

試験期間

私は、メイン科目だとニューロとバイケミの2科目だったのですが、冬の試験期間、想像以上に冬季うつっぽくなってしまいまして…学年末にどうせもう一度やらなきゃいけないバイケミを諦めてキャリーすることにしました。、

なのでニューロについて語ります!笑

Neuroanatomyの口頭試験

トピック数は81個、試験形式も1年生と同じで、81個の中からセクションごとに一つずつ計3つトピックが選ばれ、それについて先生に説明します。

…そこそこに大変でした!笑
1年生の解剖学は、表層をとりあえず覚えてしまえば理解していなくてもなんとかなる印象でしたが、
ニューロアナトミーは一旦全部目を通して理解しないと、ただ丸暗記で覚えても役に立たない
そもそも複雑なので理解しないととてもじゃないけど覚えられないんですよね…

Anatomyとニューロの違いの図解
※イメージ図※個人の体感です

というのも、1年生での反省を生かして1回目の試験を慎重に、日数を2回ほど延期した後に受けたのですが…そのときは、ひと通り付け焼き刃な暗記という感じで行ってしまったために、先生に「全体像がわかってない」という理由で落とされちゃったんですよね

私の壮絶な1年生学期末試験についてはコチラ↓

1年生のときと違うのは付け焼き刃とはいえ全体をちゃんと勉強して受けて落ちた1回目だったので、2回目は苦手なところだけを重点的に一から理解するつもりで補填していき、
1週間後に無事受かりました😌

たとえば、痛みと温度は伝わるルートが少し違うんです。肌の下にある受容器が認識して、その神経がまず脊髄まで行って、脊髄でシナプスして(乗り換えみたいなもん)、上に上がっていって脳幹で左右にクロスして、視床の特定の核の集合体みたいなところにいってそこでまた乗り換えて、脳の大脳皮質に辿り着いて…みたいな感じで、細かくルートがあって。

何が大変って、これ全部見えないんですよ笑
生で見たらただの白っぽい塊でしかなくて…笑

なのでやっぱり全体的な流れやつながりを理解できてるかどうかが肝心なんだと思います。

その重さがあったので、私個人としてはニューロの方がよく勉強したなと思ってます。

2年生の留年リスクは?

・即留年パターン

基本的に1学期は、2学期に科目を持ち越すという選択肢があるので直接的な留年リスクは低いですが…
持ち越せる科目は2科目で、主要科目は3科目。
よって主要科目がどれも受かれないと即留年になってしまいます。

昨年度のAnatomyなどをこの1学期に持ち越していて、もともと4科目あった人がこのパターンになりがちです。

・留年リスク大パターン

ニューロ持ち越しor 2科目持ち越しです

ニューロアナトミーに落ちて持ち越してしまうと、2学期の試験期間で早めに受からないと次のImmunology_免疫学の試験が受けられないので、スケジュールが大変になります。また、ニューロはもう授業がないので、全て受かった子と比べてやることが1科目増えてしまいます。
2学期は、バイケミ、フィジオのファイナル試験がありそのどちらもがかなりの分量であり、そちらにも時間がかかるためニューロを残すのはかなり危険だと考えられます。

また持ち越しする場合、試験期間の初週には終わらせないとズレ込みんで何かしらの科目が間に合わないことが多いです。

昨年、2年生に上がる際も、1科目を持ち越していた人は大体初週に終わらせて無事2年生に上がれていたのに対して、2科目持ち越していた人は何かが終わらず留年、もしくは再持ち越しになっていました。

・留年リスク中パターン

バイケミ、フィジオなどの2学期の最終試験に内容が被るものを1科目持ち越ししているパターンです。

私はこれなので気が気じゃありません…汗
範囲自体は、再度含まれる(最終試験の範囲の冒頭は1学期の内容)ので全て終わっている人と大差はないですが、いずれにせよ1学期の分の試験は受け直しで、受からないと2学期の試験を受けることはできないので、それこそ学期中に適宜復習して初週での合格に備えなくてはなりません。

スケジュールがずれ込んで間に合わなくなるリスクが十分にあります。

全体をふりかえって

1年生と比べて科目数が少ないのがめちゃくちゃありがたかったです。把握しやすいし、集中しやすい。選択科目も取ろうと思える脳のキャパが余っていた感じがします。

勉強内容も、単調な暗記がメインのanatomyが終わり、ニューロもバイケミもフィジオも、「わかれば面白い!!」と思える科目で、勉強する気になれなくても「でも興味はあるんだよな…やるか…」と思えていて、好きなことを学ばせてもらえる環境に感謝の気持ちが持てました。

個人的に日常生活で英語を喋る機会を増やす試みをしていて、それがかなり軌道に乗ってきたように感じたのも今学期の大きな変化でした。これについてもまた記事にしますね!

とはいえ、やはり試験期間はなかなか思うようにはいかなかったです…。

昨年の試験期間は、はなから持ち越す予定で日本に帰ってしまったので、冬の試験期間が実質はじめてでした。冬季鬱っぽくなってしまい、吐き気や動悸に悩まされていましたが自分なりの昼夜逆転スケジュールで、ニューロだけは終わらせようと必死でした。

試験期間になると、毎回「わたしは学期中になにをしていたんだろうか…」と思ってしまうほど何も分かっていないことに気づいて結局イチからやり直しになってしまうので、来学期はせめてもう少し基礎を身につけた状態で試験期間を迎えたいものです。

長々とお付き合いいただきありがとうございました!2学期も楽しみにお待ちください…!


最後にわたしの試験期間の座右の銘を紹介します。
膨大な試験範囲を前に理解できないことがあるとかなり焦るのですが…

It’s not hard, it’s just new.

「難しいんじゃない、あなたにとって新しいだけだ。」

最初から全部分からなくていいから、まず接触回数を増やしていこう。そう思い直せる言葉です。

ではまた

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