【ハンガリー医学部】セゲド大学予備コースってどんな感じ?授業について 2022/23年度

ハンガリー医学部

はじめに

現在一年生の私ですが、昨年セゲド大学予備コースを修了して今に至ります。

自分も予備コースを受験する際に、ネットで調べていたのですが具体的なことがほとんどわからないまま渡航した記憶なので進学を考えている方のお役に立てればと思い書いております。

正直実際にこっちに来てからも、そもそもセゲド予備コース経験のある先輩方が多くなかったり、コロナ禍にまる被りで特殊だったりと、結局学校が始まってみないとわからないことだらけでした。

私も私が経験したこと以上は具体的に書けないので2022年9月からの予備コースについての情報になります。

あくまで私の実体験に基づいた情報となります。

予備コースとは

本コースと予備コース

前提としてHMUにて入試を受験する際に本コースと予備コースの二種類のコースが受験可能です。

  • 本コース :英語で受験。合格したら医学部1年生。いきなり医学を英語で学ぶことになる。
  • 予備コース:日本語+英語で受験。合格したら1年間か半年間、英語で受験科目を勉強し、修了してから改めて医学部を受験する。

ハンガリー医学部における予備コースは基本的に、「ハンガリーの医学部に入るために高校範囲を英語で学びなおそっか」の学年です。

ハンガリー医学部への入学を目指しハンガリー基準の大学受験勉強を英語でするのがメインとなります。

予備コースの種類

このブログにたどり着いてくださっている方の多くは、ハンガリーには四つの国立大学の医学部があることをご存じかと思いますが、各予備コースごとに異なる要素があります。

私はセゲド大学の予備コースを出ているので他の予備コースの情報に関しては漠然としたものになることをご了承ください。

ハンガリー国立大学の医学部の予備コースは下記の3つです。

  • McDaniel College(ブダペスト)
  • セゲド大学予備コース
  • デブレツェン大学予備コース

McDaniel College(ブダペスト)は、予備校といった感じで特定の大学に附属している予備コースではありません。

ブダペストにあるセンメルワイス大学、ペーチにあるペーチ大学は附属の予備コースが無いためそちらへの進学を考えていて、本コース入学が厳しそうな方はMcDaniel Collegeに通う形になります。もちろんMcDaniel Collegeを出てセゲド大学を受験することも可能です。

1年生になったことで同期にMcDaniel Collegeから来た子たちや半年間コースから来た子たちがいるので需要があればまた記事にしますね。

セゲド予備コース進級の仕組み

セゲド大学の予備コースは学内ではFoundation Yearと呼ばれていて、日本人コミュニティでは「プレメド Pre-Med」と呼ばれています。

セゲド大学の予備コースは、内部進学ができる学校、もしくは0年生と捉えるのがわかりやすいと思います。

というのも、セゲド大学予備コースに入学して一定の成績を修めれば、入学試験なしでセゲド大学医学部一年生になることができるからです。

ただし、セゲド大学の予備コースに入ったらセゲド大学に進学しないといけないわけではなく、入学試験を受けて合格すれば他大学に進学することも可能です。

年明けにハンガリーの大学生が進学の申請などをするサイトで自分で希望する大学、学科を選ぶことになります。

ちなみに予備コースからセゲド大学への進学の際も同様の手続きが必要になるのですが、予備コースからだと医学部と歯学部に進級できるようになっています。(HMU経由だと可能なのかはわかりませんが、他の国の子で歯学部に進む子がいました。)

授業について

授業科目

私が受けた年(2022/23)のセゲド大学予備コースの授業科目は

Biology 生物
Chemistry 化学
Physics 物理
General English 一般英語
Medical English 医療英語
Hungarian ハンガリー語
English Consultation 英語補講 or Latin ラテン語※
の7つです。

ほとんどが90分で少人数クラスごとの授業です。

先述したように全部英語での授業になりますが、先生方はハンガリー人の方が多いので英語関連の授業以外だとハンガリアンアクセントに慣れるまで少し苦労するかもしれません。

ちなみに数学も科目としてはあるのですが、予備コース始まって第1週くらいに試験があり、それが酷くない限りは授業は免除となります。

ちなみに関数電卓が持ち込めます。(物理などでよく使うので必需品、また別記事で扱いますね)

日本人でこの試験に落ちたひとは聞いたことがありません。

アジア人は世界比だと数学に強いのがひとつ理由としてあると思います。レベルとしては文系から理転した子たちでも問題のない数学のごく初歩的な問題だけだった記憶です。

私も数学的な英語表現は全然わからずに挑みましたが困ったことはなかったです。むしろ学校が始まってから物理の勉強をするときに頻繁につまずいていました(笑)

とは言っても、ハンガリーに着いてから学校が始まるまで時間的にはかなり余裕があって、理転や再受験組など数学自体が久しぶりだったりする人たちは、なんだかんだちゃんと勉強してる子も結構いたので、どれくらいの対策が必要かは人に寄ります。

クラスについて

学校が始まる少し前にreplacement Testと言われる英語のペーパーテストがありました。

どうやらそれの成績によって4クラスに分けられたようで、1クラスは10人強でした。
私の代では、日本人が同学年で14人だったので1クラスに日本人4人ほどで配置されていました。

英語テストの結果で分けてるとはいえ人種が偏らないようになっているように感じました。

私はGroup 2で、 テストの内容的には日本人の中では中の上くらいだったみたいですが、Group3の日本人のこの方がペラペラ喋れていたり、同じGroup2でもヨーロピアンの子たちとかついていけないくらいペラペラだったので、同じクラスでも英語力にかなり差があって、意味あるのかないのかわからないクラス分けでした。

ただこのreplacement testが唯一大きな意味を持ったのが、ラテン語についてです。

先輩たちの話ではラテン語が科目としてあるものだと思っていたのですが、私たちの学年では英語に余裕のあるGroup1のみ受講可能と言う形式になりました。

よってGroup2-4はその時間に英語補講となりました。ラテン語は予備コースで単位を取ると一年生に上がったときに免除になるみたいです。

基本的にはこのクラスで一年間固定で、教室移動もほとんどないので、毎日同じ教室に登校して授業を受けて下校するスタイルです。

各科目の授業形式

Biology 生物

授業形式 少人数クラスでの講義&学年全体で講堂での講義。授業スライドがweb上で配られます。
授業内容 高校生物基礎・生物の内容から医療に関係ない分野(動植物に関するものなど)が除外され、大学基礎?っぽい少し発展的な範囲が追加されている感じです。
テスト 学期に2回、ペーパーの選択形式(※年度によって変更が多い)

Chemistry 化学

授業形式 少人数クラスでの講義、または演習
授業内容 基本的には、高校化学基礎・化学の内容に大学基礎が少し追加されている感じですが、有機化学などはよく聞かれる部分が日本の大学受験の範囲とはズレている感じがしました。
テスト 学期に3回、ペーパーで選択、計算、記述形式


Physics 物理

授業形式 少人数クラスで講義か演習。形式はクラスに寄る。
授業内容 高校物理基礎・物理の基本問題。難しい問題はない。
テスト 学期に3回。電卓使用可、学校のパソコンで実施。計算問題と選択問題。


General English 一般英語

授業形式 少人数クラス。本当に!クラスによる。
授業内容 何か読んだり聞いたり話したり。医療英語ではない問診に使うような一般的なな英語表現に少し触れたりする。
テスト 学期に3回、上記2つがクラスを担当する先生によるのでテストも同じくクラスによる。


Medical English 医療英語

授業形式 少人数クラスで最初に購入するテキストに沿って進む。
授業内容 基本的な人体の知識や医学単語について学ぶ。医学用語は接頭語接尾語で構成されていることが多いのでそれらの意味を覚えたりする。
テスト 学期に3回ペーパー記述式。学年末に1年生以降の練習となる口頭試験が1回。


Hungarian ハンガリー語

授業形式 少人数クラスでデータで配られるテキストに沿って進むが、形式はクラスによる。
授業内容 挨拶、アルファベットの読み方などから始めて少しだけ動詞までやりました。
テスト クラスごとに語彙のミニテストや筆記テストが学期に3回。学期に1回ずつ口頭試験がある。


English Consultation 英語
補講

授業形式 先生の匙加減(笑)
授業内容 英語の長文読解やプレゼン動画を見て内容把握など。
テスト 読解で出てきた単語の定義と用法を書くようなペーパーテスト

時間割一例

※こちらはあくまで私のクラスの時間割を参考に作成した時間割の一例です

左側に書いている時間が授業時間、その間の時間が休憩時間になります。

お昼ご飯などこの時間で食べていました。

灰色のPhysics Consultation, Chemistry Consultation は任意参加の補講クラスです。

私は授業でついていけなかった週にたまに参加していました。各クラスの講義と比べて演習が多かった印象です。

私のクラス場合は朝8時に始まる代わりに昼には終わってしまうような日が多かったですが、友達のクラスは17:30終わりが多い、とかもありました。

今思えば一年生よりはもちろん、高校生よりも暇ですね…何してたんだろ…笑

おわりに

予備コースを修了して丸一年が経とうとしているので、かなり忘れてしまっていて慌てました笑

予備コースとは何なのか、何をやるのか、少しはイメージできましたでしょうか?

今後も思い出せる限りで予備コース時代のことを書いたり、後輩にインタビューして変更点など更新していくつもりです。

ここが詳しく聞きたい!〜ってどうしてるの?などご質問ご要望などございましたら、コメントの方お待ちしております。私のわかる範囲にはなりますが次回以降の記事にて返答させていただきたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました